おはようございます。こんにちは。こんばんは。
ミッド(@mid_v_lab)です
みなさんボーイスカウト活動って知ってますか?
よく駅前とかで怪しい(?)服装をして、募金とかを行っている姿をみたことがあるんじゃないかなと思います。
かく言う私も、その怪しい(?)団体の一人です。現役でボーイ隊の隊長をしています。
ボーイスカウト活動はイギリス発祥の活動で、100年以上の歴史があります。
全世界で活動が実施されており、『172の国と地域』で、『5,700万人以上』のスカウトが存在します。
小中学生の習い事として、スポ少(スポーツ少年団)などと同じくくりにされることが多いですが、じつは非常にグローバルな団体です。
今日はボーイスカウト活動の根幹となる、「ちかい」と「おきて」について解説していきたいと思います。
※ここから先の説明は、筆者の一意見です
ボーイスカウトの「ちかい」と「おきて」
まず最初に、「ちかい」と「おきて」をばばっとご紹介します。
私は名誉にかけて次の三条の実行をちかいます。
一、神(仏)と国とに誠を尽くしおきてを守ります
一、いつも他の人々をたすけます
一、からだを強くし心をすこやかに徳を養います
1.スカウトは誠実である
2.スカウトは友情にあつい
3.スカウトは礼儀正しい
4.スカウトは親切である
5.スカウトは快活である
6.スカウトは質素である
7.スカウトは勇敢である
8.スカウトは感謝の心を持つ
これが、ボーイスカウトのちかいとおきてです。
時代によって若干おきての数が多かったりするようです。こちらに記載したのは2021年時点のものです。
なんとなーく言っていることはわかると思いますが、少し解説していきます。
いつ「ちかい」を立てるのか
内容に入る前に、いつ「ちかい」を立てるか?について説明しておきます。
「ボーイスカウトに入隊するとき」です。
ボーイスカウトの入隊式で「ちかいの式」なるセレモニーが実施され、そこでみんなの前でちかいを立てます。
ちなみにボーイスカウトに入隊する(※)というとかなり広い意味になるので、「ボーイ隊に入隊するとき」というのが、正しい表現になるかと思います。
※ボーイスカウトは年代ごとに、ビーバー隊、カブ隊、ボーイ隊、ベンチャー隊、ローバー隊とわかれており、ボーイ隊がスカウト活動における根幹となる活動を実施していきます。
なお、ボーイスカウトのちかいは、「ひとたびスカウトに ちかいをたてて なりし身は いつもいつも スカウトだ」という永遠のスカウトという歌にもあるように、
「ちかいを立てたら、(ボーイスカウトを辞めても)死ぬまで一生スカウトだよ♪」
というクーリング・オフも真っ青の恐ろしい終身契約です。
別に契約していても不都合ないので良いんですけど、昔ボーイスカウトやってました!って人は、そのことを念頭においてみてください。(^_^)ニコニコ
ボーイスカウトの「ちかい」について
「ちかい」についてみていきたいと思います。
私は名誉にかけて次の三条の実行をちかいます
まず序文部分。
こちらですが、後半部分はこれから言う3つを実行していくよ!って意味ですが、
その実行を「誰」にちかっているか?というと、
前半部分の「私は名誉にかけて」という部分を見てわかるとおり、
自分自身です。
神でも親でも兄弟でもその場にいる仲間でも隊長でもありません。自分自身にちかっています。
名誉というのは、自分の「名前」に対する「誉れ(評価)」です。
なので、ちかいの実行を他でもない私自身の名において命じているという訳です。
一、神(仏)と国とに誠を尽くしおきてを守ります
1つ目のちかいです。
「神(仏)と国とに誠をつくし」というのは、
自分の信仰する宗教の崇拝する対象および自分の所属している国に対して誠心誠意をかけて、
という意味ですが、じつはこれが日本人の多くに受け入れられないし説明が難しい(笑)
自分の家の宗教を知らない人が多いですし、愛国心というものも日本人は薄いですよね。
クリスマスを祝えば、正月も祝い、イースターにハロウィンもイベントとして盛り上がり、死ねばお墓に入るという日本人の宗教観なさすぎあるあるです。
ボーイスカウトの発祥は元々イギリスなので、そこらへんの宗教観的な違いは結構感じますね。向こうの国では神にちかうことも多いでしょうから。
とにかく、自分の崇拝する神、愛する国に誠心誠意をもって、「おきて」を守るというのが一つ目の「ちかい」です。
「おきて」は先ほどの8つで後ほど紹介するので、割愛。
一、いつも他の人々をたすけます
2つ目のちかいです。
これが一番わかりやすいと思います。字面通りです。
ただ、子供たちに説明するときは、
- 身体の不自由な人
- おじいちゃん、おばあちゃん
- 自分よりも弱い立場の人
など、手を差し伸べるべき人たち「も」、もちろんを助けるのですが、
- 親
- 兄弟
- 友達
- 先生
など、一見自分よりも強く助けがいらないと思われる人も助ける対象だということを強調しえ伝えています。
一、からだを強くし心をすこやかに徳を養います
最後、3つ目のちかいです。
前半部分、「からだを強くし心をすこやかに」は、とりあえず何があっても自分の身体が最大の資本なので、何かあったときのために鍛えておきましょうということと、
心(精神状態)を健全な状態にしておきましょうということです。
身体を鍛えておくのはわかりやすいので置いておいて、「心をすこやかに」というのがいつも悩みます。
心がすこやかってなんだ!!心の健康とは・・・!
心の健康状態って人によってケースバイケースだと思います。心療内科に精通しているわけでもないので、非常に答えづらいし説明もしづらい。
私のイメージとして、話しかけるなら
- いつもニコニコして穏やかそうな人
- いつもイライラして怒りそうな人
どちらがいいですか?と説明して、①だよねーって感じです。
まあ、あくまで「そうな人」なのでニコニコしてても話しかけたら怒る人もなきにしもあらずですが、
少なくとも何かの縁を運んでくれそうなのは、ニコニコしてる人かなと思います。
調べたら、「心の健康とは、自分らしく生きられているか」ということのようです。
この部分だけでも奥が深い・・・
さて、後半部分「徳を養います」ですが、そうした心身の充実をもって世のためになることをして、目には見えない「徳」を育てていこうというものです。
T・O・K・U!
また、説明しづらい言葉が出てきましたね。中国の儒教とかの考えが語源だったかと思います。
私は目に見えないステータス値が溜まっていって、それが溜まると不思議とオーラが出るというか、雰囲気が良くなると説明しています。人徳とも言いますかね。
儒学者でもないので、「徳」の本質は知りません。(孔子の論語とかは高校時代に読んだ記憶があります。)
徳を養う(積む)には、道「徳」の授業のように出てくるような内容を思い浮かべればいいのかなと思います。
以上が「ちかい」の内容です。
なかなかのボリュームでしたね。
ボーイスカウトの「おきて」について
「おきて」についてみていきたいと思います。
とはいえ、「ちかい」のように一つ一つ見ていきません。
なぜなら、
- 誠実
- 友情
- 礼儀正しい
- 親切
- 快活
- 質素
- 勇敢
- 感謝の心をもつ
これらは別にボーイスカウト特有の考えではないからです。
字面で意味は分かると思います。わかりますよね?
こどもに説明するときの補足としては、まずこの8つの項目がすべてできているか聞きます。
たぶん自信をもってできているという人はいないと思います。
(逆に僕は、私は、全部完璧にできています!と言う子がいれば、少し心配してしまいます。)
なぜなら、
だからです。
正直に言います。無理です。
安心してください。これがすべて完璧にできる人間。そうはいないと思います。
完・璧・超・人!みたことないです。
とはいえですよ、何個かはできていると思うんですよ。人間いくつかは長所があるものです。
まずはそこを大事にしましょう。いいんです、全部できなくたって。
そして、大事なのは「できないと諦めるのではなく、できるように進んでいく気持ち」です。
さきほど申し上げたとおり、スカウトのちかいは自分自身に立てるものであり、期限は死ぬまでの終身契約です。
今できているものはそのまま伸ばし、できていないと思うものはちょっとずつでもできるように!
「私はちかい(おきて)を守るために最善を尽くした。悔いなど無い!」と思って死にたいものです。
まとめ
ボーイスカウトの「ちかい」と「おきて」について、現役でボーイ隊の隊長をしている目線での解釈を書いてみました。
私自身、まだまだ未熟なペーペーですので、子供たちに多くを伝えられないですが、まずは自分の生き方や行動をもって人生の指針になれたら良いなと思っています。
正直、自分が子供のときにこんな滅茶苦茶な終身契約を結んでいたとは認識していませんでしたが、大人になって考えてみると、
と思うことが多々あります。
なんだかんだ、ちかいとおきての内容を理解していなくても、野外活動のなかで培われた能力はちかいとおきてに紐づいており、
知らないうちに実践できているものもあるなと感じます。
今スカウトの子供も、かつてスカウトだった大人も、お風呂につかりながら「ボーイスカウトのちかいとおきて」について1分くらい考えてみるといいと思います。
ボーイスカウトの現役隊長が語る「ちかい」と「おきて」でした。
念能力のように爆発的な能力の向上はしませんが、それなりに得るものもあったかな?という感じです。
今も続けているので、それなりにいい活動だと思っていますが、思うところも色々あります(笑)
機会があればボーイスカウトの暗黒面と、正の部分についても書いてみたいと思います。
ではでは