おはようございます。こんにちは。こんばんは。
ミッド(@mid_v_lab)です
こんな疑問をよくお伺いします。
自分が子供時代に友達から「ボーイスカウトって、少年をスカウト(勧誘)してるんでしょ?」と言われても「違うよ」と反論できても、
「じゃあ実際に何してる団体なの?」と言われると、結構回答に困ったりします。
※ちなみにスカウトの意味は勧誘する方ではなく、みんなの前に進んで状況を正確に把握する役目をもった斥候のほうです。
今日はボーイスカウトってどんな団体なの?具体的にどんなことをやっているのか?と疑問に思った皆様に、
ボーイスカウトの、特にボーイ隊での具体的な活動について、現役隊長の私からご紹介します。
ボーイスカウトについて
本日の主題ではないので、さらっといきます。
ボーイスカウトはイギリス発祥の青少年育成を目的とする団体です。
100年を超える歴史があり、ボーイスカウト出身の著名人も多くいます。
日本だと、宇宙飛行士の野口聡一さんや、お笑い芸人の宮川大輔さんなどがボーイスカウト出身です。
世界だと、マイクロソフト創始者のビル・ゲイツや、映画監督のスティーヴン・スピルバーグなどがボーイスカウト出身です。
名前だけ挙げるとすごい団体ですね。
公式の紹介動画があるので、詳細はこちらをご覧ください。
ボーイスカウトは何をしているのか
青少年育成のための団体なので、年代に合わせて様々な活動をしています。
年代はそれぞれ、
- ビーバー隊(小学1年~2年)
- カブ隊(小学3年~5年)
- ボーイ隊(小学6年~中学3年)
- ベンチャー隊(高校1年~大学2年)
という感じに分かれています。(ベンチャーの後にローバー隊というのもあります)
- ビーバー隊は「みんなで仲良く遊ぶ」
- カブ隊は「自分のことを自分でする」
- ボーイ隊は「一人前になる」
- ベンチャー隊は「より高度な野外活動の実践」
といった感じで、年代が上になればなるほど、高い技術や自主性・協調性といった人間性を求められます。
ボーイ隊まで体験すれば、他団体では経験できない活動を通して、人間として一回り成長できると思います。
※参加すれば必ず成長できるというものではなく、活動を通して自主的に学んでいく姿勢がないと何も得られません。学校教育ではないので。
個人的にはボーイ隊で基礎力を培い、ベンチャー隊でより高度(無茶)な活動をしたおかげで、視野が広がったなと思います。
ボーイ隊の実際の活動について
さて、本日の主題です。
じゃあ、実際にどんな活動をしているかです。
ボーイ隊(小学6年~中学3年)の世代では、
- ハイキング
- サイクリング
- キャンプ
などの野外活動がメインになり、そこに付随してローピングや火起こしといったスキルを磨いていきます。
うちの隊は月1回の活動なので、年に12回+αの活動をしています。
違う隊では、月に2回活動しているなんてことも聞きます。基本は月1~2回くらいかと。
※活動内容や頻度は団ごとに違います。特にこうしなさいというルールはなく、月に1回以上の活動がデフォだと思います。
うちの隊の年間のスケジュールは、
- 1月:ハイキング
- 2月:キャンプ
- 3月:デイキャンプ
- 4月:デイキャンプ
- 5月:ハイキング
- 6月:1泊2日キャンプ
- 7月:1泊2日キャンプ
- 8月:3泊4日キャンプ
- 9月:サイクリング
- 10月:ボランティア&キャンプ
- 11月:ハイキング
- 12月:ボランティア
のような感じです。
これに加えて、
- 市町村のイベントに参加(募金活動や防災イベント)
- 団の行事や地区の行事
- 班長を集めたグリンバー会議やグリンバートレーニング
なども不定期にあります。
見ていただくとわかる通り、基本は野外での活動です。
雨天時も基本的に催行します。(台風とかの荒天であれば別ですが)
あんまり屋内で活動しないですね。たまに調理室借りて料理の訓練したり、会議室借りて工作したりでしょうか。
ここは隊ごとの特色があります。(芸術とかやってる隊もあるみたいです。)
私は、小手先のスキル(資格とか級を持ってる)うんぬんはともかく、
「実務のできる人(実際に動ける人)」が最強だと思っているので、
野外での活動を通して、色んな環境で動ける人になって欲しいな~と思って活動を計画しています。
キャンプ場など設備の整っていない場所で料理や生活することで、
- 家はしっかりとした屋根がついていて雨風の心配なし
- 蛇口をひねると水が出てくる
- スイッチ一つで快適な温度になる
など、如何に普段の生活が満ち足りているかを再確認できます。
そういった満ち足りた環境下で、キャンプ同様の料理や生活することなんて、
「ヌルゲー(ぬるいゲームの略。とても簡単なこと)」と思います。
そして、「誰かがやってくれるだろ~」という甘い考えは、野外においては通用しません。
全員が真剣に取り組まなければ、快適な生活はできないのです。
周囲と協力して行動できない子は、野外生活できません。自分さえ良ければという精神性では、無理です。
だって、周りの子も慣れない環境でいっぱいいっぱいなので、動かない人の面倒まで見切れません。
ボーイスカウトでは班制度を取っており、中学3年の先輩が班長としてリーダーシップを取り、小学校6年生の不慣れな子にもできることを任せたり、うまく協力できるように活動します。
こうした行動の中から、今後社会で生きていくうえで重要な非認知の能力を鍛えているのです。
ボーイスカウトの活動の本質は野外活動ではなく、野外活動を通じて
- 普段の生活が満ち足りていることを再確認する
- 周囲と協力することの大事さ
- リーダーシップを発揮すること
- どんな苦難にも乗り越える意思
- 日々改善すること
ということを、頭ではなく身体で覚え込ませるということだと思います。
こうしたことは座学では体得できませんからね。
「あ~知ってる、リーダーシップでしょ?おれ○○で習ったけど~」
とか延々と言ってる人よりも、
淡々と周囲と強調して、決めるべきことを決め、人を引っ張っていってくれる人に、自然と人は惹かれるんじゃないかな~と思います。
まとめ
ボーイスカウト活動はイギリス発祥の100年の歴史を持つ活動です。
ボーイスカウトでは年代ごとにそれぞれの目的があり、それに即した活動を行います。
小学校6年生から中学3年生で構成されるボーイ隊では、主に野外活動がメインになります。
しかし、野外活動を行うための団体ではなく、
野外活動を通して、将来必要になる非認知能力を鍛える
ことが、ボーイスカウトの目的になるかなと思います。
野外でキャンプしたいだけなら、家族や友達と行けばそれでOKです。
知識やスキルを磨きたいだけなら、どうぞご自由に。
仲間たちと野外活動を通して、人間として一回り成長したいのであれば、ボーイスカウト活動は役に立つかもしれません。
ボーイスカウト活動は、地域や団によって活動内容がまったく違いますので、もし入団したい!と思ったら、最寄りの団に連絡してどんな活動を行っているか聞いてみてください。
そして、一度体験入隊してみるのが良いと思います。
(うちの団でも一緒に活動する仲間を鋭意募集しています。子供大人限らず)
ではでは