雑記

竜とそばかすの姫を見てきた【人生をやり直せるとは】

おはようございます。こんにちは。こんばんは。
ミッド(@mid_v_lab)です

細田守監督の「竜とそばかすの姫」の映画を見てきました。

映画館というすんばらしい設備で「音楽聞くだけでも見に行く価値はあるな」と感じました。

今回の映画はかなり音楽に力が入ってますね!よかったです。

※ここから若干のネタバレも含みますので、あらかじめご了承ください

感想としては、サマーウォーズを見たときのような爽快さはなく、どちらかというと「この映画で伝えたかったことは一体何なんだろう?」という疑問を持ちました。

テレビで番宣見てるときに「竜の正体が~~」とか言っており、見る前は「よ~し、竜の正体を当てちゃうぞ~~」と思っていましたが、

見た後は、ぶっちゃけ竜の正体なんてどうでもよくて、

『U』というもう一つの仮想世界で、あなたは「人生をやり直せます」的な文言が非常に気になっています。

現実はやり直せない。しかし<U>ならやり直せる。さあ、もうひとりのあなたを生きよう。さあ、新しい人生を始めよう。さあ、世界を変えよう。

引用元:竜とそばかすの姫より

これですね。

オンラインゲームで人生は変わる?答えは「No」

単純に考えれば、自分の今まで生きてきた人生は変えられないけど、仮想世界であれば何度でもアカウントは作り直せるし、やり直しがきくので、色々やっちゃってYO!という感じ。

オンラインゲームみたいな感じですよね。

皆さんの中にもゲームでは性別反転したり、現実とは全く違う容姿にしてる方いませんか!?

私はとあるオンラインゲームで、魂込めたキャラクリをして、いざゲーム開始だ!と勇んでログインしたら、友人に

「キャラデリしてこい(笑)」

と速攻言われた経験があります。

自分好みのおっさん顔のナイスミドルに仕上げたんですけどね。結局そのキャラで2年ちょいくらいプレイしてました(笑)

とにもかくにも、オンラインゲームでは、

  • 自分の好きな名前
  • 容姿(性別反転可能、身長・体重思いのまま)
  • 戦闘スタイル(アタッカー、サポーター、アサシン!)

が叶う訳です。

 

リアルでは箸より重いものが持てなかったとしても、

  • 7つの海を制覇したり
  • 宇宙を救ったり
  • 強大なモンスターを討伐したり

そんな経験ができる訳です。

 

だから、もう一人の自分というのはなんとなく理解できるのですが、これがリアルな人生に反映されるか?人生をやり直せているか?と問われても、

そんなことはない!と断言できます。

オンラインでの出会いを通じて、人生変わったとかはあるかもですけど。私はオンラインゲームを通じてタイピング能力が鍛えられ、それによって得した部分はあります。

アズというアバターの意味。もうひとりの自分?魂?

竜とそばかすの姫の仮想世界<U>では、特殊なデバイスを利用して、身体情報をスキャンし、その情報を反映した「アズ」というアバターを利用しています。

さらに容姿も写真を取り込んで、ある程度反映しているように見受けられました。

<U>では、本来眠っている本人の才能を(なんらかの形で)目覚めさせるそうです。

これって、その人間の本質「魂」を扱っているのかな?と思いました。

主人公の鈴(ベル)は長い間のトラウマから解放されて、歌を歌うことができるようになっていましたね。歌唱力強化のバフ付き!

現実のオンラインゲームのようなプレイヤーからの一方向のインプットだけではなく、デバイスからのインプットも複合して、誕生するアバターもう一人の自分<アズ>。

「アズ=us」なのかな~と思いました。「us」は中学生で習う英単語ですね。「わたしたち」って意味ですね。

現実世界の自分と、<U>の世界のもう一人の自分、合わせてアズ(us)ということなのでしょう。つまり、アズは<U>の仮想世界だけの存在ではなく、現実世界の自分も含んだ存在ということです。

映画内では「アンヴェイル」という訳のわからんツールで、アズのアバターを照射すると現実世界の容姿がアバターに転写されるという設定。

普通に現実世界で考えると、ただのやばい装置ですよね。個人情報保護法はどこいった?という感じ。アンヴェイルするぞ!(迫真

ただこれも、アズがもう一人の自分、現実世界の自分自身と同等の存在と捉えると、アズは自分なのだから、自分が現れるのは当然の摂理

アズ=現実の自分=お互いが密接に関わり合っている、という図式。

また、現実の世界の自分と密接に関わりあっているという描写は、映画内でも竜の背中の模様が動いたりするところでも表現されていました。

現実世界の自分の状況が、アバターに反映されている。これってオンラインゲームとかでは絶対にあり得ないですよね。

アズが現代技術から大きく乖離した特殊なアバターという設定は、所々に見受けられますが、映画の進行は50億というアバターの中から竜の正体を探すという謎の展開に発展していきます。

竜という存在は、我々観察者をあえて本筋(人生をやり直す)から外すミスリーダーでしょう。

「アズが自分自身のもう一つの姿を現していて、Uはもう一つの現実なのかもな~~」と感じた始めたとき、SAOのキリト君が言ったセリフを思い出しました。

「仮想世界(ゲーム)の中だからなんだってやっていい訳じゃない。仮想世界での行動は必ずリアルの世界に反映される」みたいなやつです。

<U>(仮想世界)では警察機能がない

段々と妄想が膨れ上がってきたので、最後に<U>の世界には警察のような組織はないということを取り上げます。

驚くべきことに、<U>には警察機能がないそうです!

なにか不具合あってもゲームマスターへの通報機能がないのです。ログアウトボタンが消えている!←それは仕様です。もできない!(SAOネタです)

アンヴェイル機能を持った自治団体のTOPの方が言ってましたね。名前思い出せません

なぜ警察機能がないのか?<U>に問い合わせしたら、

「その機能はすでに<U>の中に存在しているから」という回答だったそうです。

だから、「僕たちが<U>の中での自治をマモルノダー!」という感じでしたが、きっと<U>には自治機能があるから、という意味ではないと思います。

アズはもう一人の自分で、現実世界の自分と同等の存在なのだから、

そこで犯した犯罪行為はもう一人の自分、現実世界の自分が負うべきもの

という意味だと捉えています。現実世界に警察機能ありますしね。そういう意味です。

これはむしろ現実でも一緒ですよね?

匿名だから、ゲーム内だから、相手は有名人だから、何をしても許される訳ではなく、誹謗中傷したら、プロバイダを経由したり、システムの登録情報みたり、匿名だろうがなんだろうが現実の人間に必ず辿りつけます。

アンヴェイルという便利なとんでも機能はないですけど、それと同じ機能は有しています。

映画内では自発的なアンヴェイルもありましたね。

音声や映像から場所を特定するという行為、とても参考になりました。(良い意味です

ソーシャルネットワークでは、自身が発信した情報からも特定される可能性を有しているのは、<U>の世界に限ったことではないですね。

現実も一緒です。

こういう点からも、<U>という世界観は単純なオンラインゲームを表しているものではなく、

まさにもう一つのリアルな世界を表しているのだと思います。

まとめ。人生をやり直すとは?

ここで冒頭でご紹介した、<U>の紹介文をもう一度考えたいと思います。

「現実はやり直せない。しかし<U>ならやり直せる。さあ、もうひとりのあなたを生きよう。さあ、新しい人生を始めよう。さあ、世界を変えよう。」

①「現実はやり直せない」←そのままの意味ですね。現実世界に対して言っています。

②「しかし<U>ならやり直せる」←これはUでのやり直しではなく、現実での人生を表しています。

③「さあ、もうひとりのあなたを生きよう」←アズを通して、現実ではできない<U>の世界を体験をしようという意味かと。

④「さあ、新しい人生を始めよう」←<U>の世界、現実の世界、両方に向けての意味ですね。

⑤「さあ、世界を変えよう」←現実の世界を変えようと言っています。

この紹介文、<U>という仮想世界だけではなく、リアルの現実世界に向けても語っているのです。

というか、どちらかというとリアル世界に向けている方が多いですね。

この文章を<U>という限られた仮想世界だけのものとして捉えるか、現実世界を含めたものとして捉えるか、

どう捉えるかによって、色々意味が変わってきますね。

私は、どちらかというと、仮想世界ではなく現実世界へのメッセージとして捉えました

現実はやり直せない、でもやり直すことはできる、やり直すために様々な体験をして違う側面の自分と向き合うことで、世界をいくらでも変えることができる、

人生をやり直すことができる!

過去にやってしまった現実はやり直せないのは事実、でもこれからの人生はいくらでもやり直せる!変えていける!

そんなポジティブなメッセージが映画に込められているのではないかなと感じました。

私も、人生をやり直そうかなと感じているフェーズですので、色んな体験、色々な人と交流し、様々な経験をして、新しい人生を作っていけたらなと感じています。

 

別に今までの人生がクソだったとか、生まれ直して一からやり直したいとかは一切思ってないです。

「なんど生まれ変わっても、かならずこの道(人生)を歩く」

そういう気概を持って生きてます。テイルズのリオン君のセリフです。


あと10年もしたら、仮想世界へのフルダイブとかできるようになるんですかね!

VR機能は結構進化してきているので、あとは身体機能の信号のフィードバック周りとかなのかな?と思いますが、遠隔操作での手術とかもロボットで実現できているし、

もしかしたら10年も経たずに実装されるんでしょうか。

そしたら、また友人にキャラデリしろって言われた容姿を再現して、フルダイブしてみたいものです。

ではでは

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